令和6年の新春を迎え、謹んでお慶び申し上げます。
会員の皆様におかれましては、平素より本会の活動に対しまして格別のご理解、ご協力を賜わり、厚く御礼申し上げます。
さて、昨年は、新型コロナウイルス感染症が5類に引き下げられ、各地でのイベントや行事が再開されるなど社会経済活動の正常化が進みました。
このような中、不安定な国際・経済情勢を背景とした物価高騰や最低賃金の大幅な引き上げ、人手不足の深刻化は大きな社会問題となっています。特に、我々小規模事業者にとっては、こうした国際・経済情勢が緊迫化する中でコストの十分な価格転嫁が進んでおらず、極めて厳しい経営状況に直面しており、何らかの対策が必要であると認識しています。
また、本年1月1日に石川県能登半島地方を震源とする大きな地震が発生しました。
被害は甚大かつ広範囲に及んでおります。ご親族やご友人等で被災された方々がおりましたら、心中お察しするところです。この地震により自然の脅威というものを改めて痛感しておりますが、同時に、同じような海岸線を有する房総半島でこうした自然災害はいつ起きてもおかしくなく、他人ごとではないと再認識したところです。
本会といたしましても、令和5年度の事業計画で、自然災害等が起きた際、自社の事業を継続するための防災・減災計画となる事業継続力強化計画の策定支援を掲げているところですが、昨年末までに45社の計画の策定支援を行っております。計画を策定し国の認定を受けることで、税制措置や補助金の加点、損害保険料の割引などの支援策がありますが、何より、計画を策定するというアクションを起こし実行に移すことが我々小規模事業者にも求められていると感じております。引き続き、会員の皆様の当該計画の策定支援に注力してまいりますので、計画の中身について詳しく知りたいという方は、商工会事務局までご一報いただけると幸いです。
また、冒頭、申し上げた物価高騰対策については、先の12月の市議会において、「がんばる地域応援クーポン券発行事業」が予算化されました。この事業は、一昨年前に行ったクーポン券事業の第2弾となる予定ですが、現下のエネルギー価格や食料品等の価格高騰に伴う地域経済への影響を鑑み、全市民に対しクーポン券を発行することで家計を支援し、もって地域内消費を喚起し、多くの市民で地元事業者を応援しようとするものです。
本会といたしましても、南房総市内全体の消費を盛り上げるべく行政及び朝夷商工会と連携を密にし、なるべく早く実施できるよう、本年の夏頃発行を目途に準備を進めていきたいと考えております。
結びに、コロナが明け、社会経済活動が正常化した今、商工会は足元の状況を的確に把握するとともに、地域に根差した唯一の経済団体として、皆様から寄せられる期待に応えられるよう、私も商工会長としての責務を果たすべく努力していく所存ですので、引き続き皆様のご支援・ご協力をお願い申し上げ、新年の挨拶といたします。 本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
南房総市内房商工会 会長 鈴木 克哉